DATE : 2007 / 10 / 07 ( Sun )
【作品概要】
劇場用アニメーション 1984年公開作品
監督:宮崎駿
宮崎駿監督が一躍日本中に名を轟かすことになった名作!
配給収入:7億4200万円、観客動員数:91万4767人は当時の劇場用アニメ作品としては異例の数字だったそうです。
受賞・推薦(出典:Wikipedia)
・毎日新聞映画コンクール・大藤信郎賞
・キネマ旬報読者選出ベストテン1位
・キネマ旬報ベストテン7位
・WWF世界自然保護基金推薦
・日本のメディア芸術100選アニメ部門選出
・1985年星雲賞演劇部門・メディア部門受賞
【あらすじ】(ネタバレ無し)
「火の七日間」と呼ばれる戦争によって高度な文明と人口の多くを失ってから1000年余。
瘴気を吐き出し、「瘴気マスク」を着けずに足を踏み入れると5分で肺が腐ってしまう死の森、「腐海」に世界の大部分を犯され、腐海にすむ蟲達の脅威に脅かされながら人々が生活している世界。
「風の谷」は海から吹く風によって腐海の胞子から守られている辺境の小国。谷に暮らす人々はわずかに届く腐海の毒に犯されながらも健やかに逞しく生活していた。
しかし、ある嵐の晩、風の谷付近に大型の輸送船が墜落する事件をきっかけに、風の谷の族長ジルの娘ナウシカは、蟲を憎み、腐海を焼き払って人間の世界を取り戻そうとするトルメキア帝国の皇女クシャナと、軍事帝国トルメキアを憎み、滅ぼそうと画策する人々との争いに巻き込まれていく。
人間と世界を愛し、蟲すら愛する深い愛情、強い勇気、気高い誇りを持ち、懸命に憎しみの連鎖を断ち切ろうと我が身を削るナウシカの姿は、彼女と触れ合う人々に少しづつ変化をもたらしていく。しかし、動き出した憎しみの連鎖は取り返しのつかない事態を起こそうとしていた…。
【感想&雑記】 (ネタバレ無し)
当ブログで扱う初の「面白アニメ」は映画『風の谷のナウシカ』でーす!(どうでもいい。かなw)
映画『風の谷のナウシカ』との出会いは運命的でありましたw。
実は『少年ケニア』というアニメ映画を見に行ったんです。で、行ったら同時上映の映画が終わるけど本編はギリギリ間に合うかも!って、映画館の人も急いで通してくれて、私もバタバタと駆け込んだんですが始まったのが『風の谷のナウシカ』w。ちゃっかり最後まで見てから事情を説明して『少年ケニア』も見たんですけどw。
パンフ買って帰ったのはナウシカの方でした。
ドハマリです。TV放映後はビデオが擦り切れるほど見ましたし、小学校では体育館で全校生徒が集まって見たりしてましたからw、もう軽く20回以上は見てるでしょう。まさにフィーバーでした。子供だったからっていうのはもちろんありますけど、あの回数見るっていうのは後にも先にもこの作品しかないだろうな。って気がします。
塩ビ管で蟲笛作ったし、自転車もメーヴェ乗りとかしましたw。セリフも空で言えたし、王蟲の絵だって描いた(!?)。 日本のアニメ界はもちろん映画界にも大きな影響を与え、社会現象になった作品ですが、自分の中でもこの作品との出会いは事件でした。ナウシカに関する個人的なエピソードはたくさんあって、この時代の自分を思い返すと、やはり『風の谷のナウシカ』は強烈なインパクトを残しています。原作についてもいずれ記事を書くと思うんですけど、やはりこの映画『風の谷のナウシカ』は、自分にとって特別な、本当に大切な大切な作品です。
独断による名作度 | :98/100点 |
ほんわか度数 | : ☆☆☆☆☆ |
心あったか度数 | : ★★★★★ |
コミカル度数 | : ★★☆☆☆ |
笑っちゃう度数 | : ☆☆☆☆☆ |
泣けちゃう度数 | : ★★★★★ |
設定・世界観 | : ★★★★★ |
テンポ・スピード感 | : ★★★★★ |
残虐描写度数 | : ☆☆☆☆☆ |
DATE : 2007 / 10 / 07 ( Sun )
【え】
エルゴプラクシー
【さ】
サムライチャンプルー
【の】
ノエイン
【よ】
吉永さん家のガーゴイル
【ら】
ラストエグザイル
【E】
ergo proxy
【F】
FLCL
【L】
LAST EXILE
DATE : 2007 / 10 / 06 ( Sat )
【作品概要】
著者:永野護
出版社:角川書店
ジャンル:SF
1巻(初版発行1987年)~12巻(初版発行2006年) 以下続刊。
アニメ情報誌『月刊 New Type』1986年4月号より不定期連載。
メカニックデザイナー永野護氏が、アニメ作品『重戦機エルガイム』のメカデザインを担当する際に構築した膨大な裏設定を再構築して描かれたSF作品。(以下 『F.S.S』)
*当ブログではSF、ロボットアクション、ファンタジー作品としてカテゴライズしていますが、単行本1巻の著者インタビューで「これはお伽話です」と公言されています。
【あらすじ】(ネタバレ無し)
舞台は4つの太陽系と1つの移動太陽系を含んだ「ジョーカー太陽星団」。移動太陽系を除く4つの太陽系に属するの多くの惑星にはそれぞれ大小様々な国家が存在しており、文明が緩やかに衰退し、資源が少しづつ枯渇し、寿命を迎える惑星が出てきている時代のお話。
この世界でも、国家間の対立、地域紛争は絶えず、戦争が日常的に行われています。ただ、この世界の戦闘において優劣を最終的に決定するのは、最強の兵器「モーターヘッド(MH)」と呼ばれるロボット、それを駆る事が可能な特異な身体能力と神経反射速度を有する「騎士(ヘッドライナー)」という称号を持つ人々、モーターヘッドのコントロールをサポートするために人間によって作り出された有機コンピュータ、「人工生命体ファティマ」なのです。
ゆえに国家は通常の軍隊の他に「騎士団」を抱え、手練の騎士を筆頭騎士や指南役として招き入れたり、高名なMHマイト(MH設計者のこと。やはり非常に数が少ない)が制作したMHを導入したり、大国では自国でMHを開発していたりします。
この物語はそんな世界で、主に騎士やファティマにスポットを当てながら、長い長い星団の歴史(時に星団外の世界も)を、主人公「光の神アマテラス」を中心に描いていくお伽話です。
【感想&雑記】 (ネタバレ無し)
特筆すべきは、デザイナー永野護氏の独自の感性と設定の詳細さですねー。
作中に登場する兵器「モーターヘッド(MH)」は圧巻です。
初めて見たときは本当に痺れました。「この人、天才や…」と思わざるを得ません。
あまりに個性が強すぎて、アニメ作品のメカデザインに抜擢されては、途中で降板したりと、なかなか仕事では苦労されているようですが、ガンダムの世界を大きく変えたムーバブルフレーム(外部リンク)と全天周囲モニター(外部リンク)は氏の功績として評価されており、永野氏のデザイナーとしての特徴を良く表していると思われます。
永野氏がエルガイムの制作に携わっていた際、あまりに詳細、且独自の世界観を構築し、ことあるごとに監督に噛み付くので、あの富野由悠季監督が感嘆し(呆れ)て「エルガイムは君にあげる」と言った。というエピソードがあるほど。w
富野由悠季監督が度々、「永野君のようなデザイナーが…」という言葉を使われていたことがあって、「想像の世界だからこそ、ときに精密なロジックを持ち込むことも大事なんだ」と痛感させられたりしました。
ちょっと話がそれましたね(^^;)。
『F.S.S』ですが、『エルガイム』との共通点は当然多く、両作品の設定を比べながら関連を紐解くのもマニアの楽しみになっているようです。私は基本的に別作品として楽しんでいますし、エルガイムを知らなくても 『F.S.S』の世界観とモーターヘッドと呼ばれる当世界のロボットの描写には圧倒されること間違い無しです。
そんな『F.S.S』に強いて難癖をつけるとすればw、永野氏は漫画家ではなくデザイナーということ、恐らく私が死ぬまでに物語が完結することはないであろうw。という2点ですね。
絵はもちろん大好きですが、台詞とかコマ割とか構成は時々ストレスを感じることがありますw。作品執筆のスピードに関しては、これだけの濃い内容に、この作画ですから当然納得はしています。とにかく些細なことはどうでもいいと思えるほど魅力の方が大きくて、私も一生をかけて楽しみたい作品の一つです。
独断による名作度
: 90/100点
ほんわか度数
: ☆☆☆☆☆
心あったか度数
: ☆☆☆☆☆
コミカル度数
: ★★☆☆☆
笑っちゃう度数
: ★☆☆☆☆
泣けちゃう度数
: ☆☆☆☆☆
設定・世界観
: ★★★★★
テンポ・スピード感
: ☆☆☆☆☆
残虐描写度数
: ★★☆☆☆
DATE : 2007 / 10 / 05 ( Fri )
【作品概要】
著者:士郎正宗
出版社:青心社
ジャンル:SF、アクション
1巻(初版発行1985年)~4巻(初版発行1989年)未完。
雑誌掲載を経ずにいきなり単行本化のため連載誌無し。
『攻殻機動隊』で一躍有名になった士郎正宗氏のデビュー作品で、根強いファンが多いSFアクション大作です。
【あらすじ】(ネタバレ無し)
舞台は攻殻機動隊と同じく第4次非核大戦後の世界。
『アップルシードDATABOOK』によると攻殻機動隊の設立が2029年。その後100年程経った2127年の世界がアップルシードの舞台となります。
第5次世界大戦相当の世界各地の武力紛争の後、「混乱した地球と人の生存」を目的に設立された総合管理局という組織が「自国の利益のみを追求する世界各国の調停、調整をするのにおおわらわ」という世界情勢の中、戦乱の跡(廃墟)を転々としながら生活する2人の主人公、デュナン・ナッツ(23歳♀)とブリアレオス(32歳♂全身サイボーグ)を「ある目的の為」にオリュンポス(*)へ入植させるところから物語は始まります。
*オリュンポス=総合管理局のある巨大な人工島。 大きさはイングランドとアイルランドを足したくらい。場所はアゾレス諸島とカナリア諸島の間くらい。
紆余曲折の後、デュナンとブリアレオスはオリュンポス内の行政院に属する内務省直属の軍特殊部隊「E.S.W.A.T」に配属され、様々な事件に対応していく事になります。
物語のカギの一つがオリュンポス(=総合管理局)で、劇中の人物の言葉を借りると、
「これだけ情報や企業が国境を越えて存在する時代に突然現れ…」
「目的は何か、いつどうやって人材を集め、秘密を守り、どこから莫大な資金、資材を得たか…」
「世界中がコケにされた」
という存在で、世界中が戦争に躍起になっている間に、有力な国家または組織の関与無しに秘密裏に建設されたことが示唆されています。
さらに総合管理局の上位に「都市企画班」、その上位に「オリオングループ」という組織があること、全てが「アポルシード計画」という計画の下に進行していること。物語の舞台が宇宙へシフトしていくことが公開されていました。
その辺りの謎解きも楽しみだったのですが、残念ながらその謎は永遠に解けないかもしれません。(T T)(後述)
【感想&雑記】 (ネタバレ無し)
記念すべき、当ブログ第一回で取り扱う「面白マンガ」は士郎正宗氏の『アップルシード』でしたー!
何故、今アップルシード!?
いや確かにおっしゃる通りなんですが(^^;)、自分が強く影響を受けた作品は数あれど、このブログを書くに当たって思い返してみると、小学生、中学生の頃に読んだ(見た)作品ていうのはやっぱり強烈なんです…。
私は中学生の頃に初めて読んで、絵の情報量の多さ、アクションの描写とスピード感に圧倒されてすっかりハマってしまいました。影響されてエアガン買ったりしたなーw
とにかく個人的にとても思い入れの強い作品です。
しかし、幸か不幸か攻殻機動隊が大ヒットしたため、圧倒的に攻殻機動隊の方が知名度が上、さらにアニメが先行してヒットしたため、原作を読んでみたけどアニメとのギャップもあってちょっと苦手!(^^;) という方が多いのも事実だったりします…。そんな方の為にちょっとエクスキューズしますが。。。
アップルシードも基本的に雰囲気は同じです。w
独特でちょっぴり難しい台詞回しや、専門用語の多さ、欄外の注は結構あります。それは士郎作品の個性なので、それがダメという人は仕方ないかもー。うーん。。。
いや、確かに「難しい」といわれるのもわかるんです。
物語の世界設定(時代背景、組織、科学技術等)で意図的に明らかにされていない部分(物語の鍵となる伏線など)とそうでない部分(物語の中でごく自然に設定として存在しているが明確な説明がない)の境目がよくわからないかも。だから読んでいて気になる人はそこで引っかかっちゃう。ということはあるとおもいます。
ただ、明確な説明が無いトコロはわからなくたっていいんです。(言い切った!w)
実際、バカな中学生(昔の自分)が読んで楽しんでたわけですから、そういう楽しみ方も全然ありじゃないですか?
ただ、わかるともっと楽しくなっちゃたりするのもまた事実なので、データブックが出たり、大人になって読み返したりしても楽しいんですね。実際いまだに新しい発見があったりしますよー。ビックリです。
そこを割り切って楽しめれば、一巻ごとのストーリーはハリウッド映画ばりのシンプル(?)なアクション物だと思うのでテンポ良く読めると思います。
キャラクターも攻殻と比べてレギュラー陣の個性が強く、数も豊富で実に魅力的な連中が目白押しです。
個人的には攻殻よりアップルに軍配です。
どっちも好きだし比べる必要は全くないんですけど。w
説明もどうも攻殻を絡めた説明になってしまうなー。(汗)
いやしかし、是非『アップルシード』も手に取ってみてください。
正直、面白いかどうかは主観的な問題なので保証はしませんが(え!?)食わず嫌いはもったいないですよ。と。w
ちなみに未完となっていますが作者が凍結宣言をしており、5巻以降は発行されない見込み(え゛ー!)です。ですが一巻ごとに完結する構成になっていますので、4巻まででも読み物としては十二分に楽しめます。
それにしてもアップルシード執筆の凍結は非常に残念!
士郎正宗氏は画集『イントロンデポ3』内で「世界情勢や自身のスタンスの変化により続きを描くのは困難」と語っているそうです(出典:Wikipedia)。確かにソビエト連邦の崩壊・東西冷戦構造の終結や、攻殻機動隊で描かれる電脳化・義体化技術⇒ヘカトンケイルシステム等と、攻殻からアップルへの技術的、又、人の種としての進化などは整合性を保つのが難しいのかと邪推しますが、本当に魅力的な作品には違いなく、続きを待ち望むファンは少なくありません。続刊を強く希望しつつこの項はここまでとします。
独断による名作度 | : 90/100点 |
ほんわか度数 | : ☆☆☆☆☆ |
心あったか度数 | : ☆☆☆☆☆ |
コミカル度数 | : ★★☆☆☆ |
笑っちゃう度数 | : ★☆☆☆☆ |
泣けちゃう度数 | : ☆☆☆☆☆ |
設定・世界観 | : ★★★★★ |
テンポ・スピード感 | : ★★★★★ |
残虐描写度数 | : ★★★☆☆ |