DATE : 2007 / 10 / 14 ( Sun )
【作品概要】
著者:幸村誠
出版社:講談社
ジャンル:SF
1巻(初版発行2001年)~12巻(初版発行2004年) 全4巻。
『週刊モーニング』(講談社)に1999年から不定期連載。
幸村誠氏のデビュー作。
2002年に星雲賞コミック部門を受賞したSF作品。
【あらすじ】(ネタバレ無し)
舞台は2070年代。
宇宙開発が進み、軌道上のゴミ「スペース・デブリ」が大きな問題となっている時代のお話。
「ハチマキ」こと星野八郎太は、デブリ回収業者として宇宙船DS-12号、通称「トイボックス」で「フィー」「ユーリ」と共にデブリを回収する毎日を送っていた……。
【感想&雑記】(ネタバレ無し)
最近、一番お気に入りの作品です。
何度も読み返してます。
現在の社会(人間)が抱える問題、人が生きていく上での日々の葛藤や成長、そして「愛」といったテーマが描かれています。
取り扱うテーマはともすると「重さ」を伴うものですが、変な重苦しさは微塵も無く、爽やかな読後感と共にほんの少し自分の人生について考えるきっかけをくれる素敵な作品です。
物語のメインとなるのは主人公「ハチマキ」の葛藤と成長です。
夢を持ちながらも日常に流されている時期、何かを失ってでも夢をかなえようとがむしゃらに邁進する時期、何もかもから執着を失ってしまう時期……。
その他にも、登場人物の多くの人達の立場や思い、それぞれの人々の葛藤している姿も描かれています。
群像劇形式で描かれており、変化しない一人の人物の視点ではないので、いつ読んでも(読む人の意識が変化しても)、誰が読んでも、必ずどこかで感じることがあるはずです。(男性に限る。かも…)
全4巻というボリュームながら、この内容っていうのはちょっとすごいですね。宮沢賢治の引用が多いのも特徴で、心に響いてきます。とにかく濃い作品ですよ。オススメです!!
独断による名作度 | :96/100点 |
ほんわか度数 | : ★★★☆☆ |
心あったか度数 | : ★★★★☆ |
コミカル度数 | : ★★★☆☆ |
笑っちゃう度数 | : ★★☆☆☆ |
泣けちゃう度数 | : ★★☆☆☆ |
設定・世界観 | : ★★★★★ |
テンポ・スピード感 | : ★★★☆☆ |
残虐描写度数 | : ☆☆☆☆☆ |